「…アホらし」
あたしは蔑んだ目で、目の前の光景の感想を無意識に率直に述べていた。
もう名前を言うことすら馬鹿馬鹿しくなってしまうあたしの隣にいる友人は部活に行くと去っていった
一人の男に手を振って、完全に見えなくなってからあたしを横目で思いっきり睨んだ
「…随分幸せそうで何よりです。」
「棒読みなんだけど」
無駄に背景がキラキラ輝いているというか、ピンクっぽいというか、
とにかく色を無駄遣いしてるようなそんな絵面にあたしはため息をついたのだ。
全く教室という公共の場を考えて欲しい。…部活くらい、普通に行けよ
「妬んでるんでしょ。彼氏と同じクラスじゃなかったからって」
「安心してください。そんな馬鹿らしいことやりたいなんて思わないっすよ」
「馬鹿らしくない!愛情表現だって!」
「…」
あたしは何も言わずに教室を出た。
そんなアホに付き合ってるほどあたしは暇じゃないんだから。
頭の中でセリフを空想してはみたが実際言うことはせず、アホな親友に「待ってよぉ」と
言われながらあたしは腕を掴まれた。
「馬鹿ップルってこういうのを言うんだよね。
一緒にいるときは常にベタベタベタベタくっつきやがってよぉ!
もういっそアロンアルファでくっつけてやろうか」
「ほらぁ!絶対八つ当たりだ!いつも一緒に居れないからって!」
「だぁから、あたしはそんなこと思ってないって!」
「じゃあ何なのよ!あたしたちの幸せな空間を邪魔しないでくれますう?」
「別に何でもないから!邪魔してない、ってかあんたらのが寧ろ公害だ」
悔しいけど、親友の言ったとおりで確かにあたしは八つ当たりをしている気がする。
あたしとブン太はクラスが離れちゃって(このマンモス学校で同じクラスになるほうが凄いけど)
一緒にいる時間は少ないし、最も最近は部活が大変らしくて、朝練はもちろん、お昼休みも
すぐに自主練に行くし夜遅くまで練習をするから帰ることも一緒にできない。
テニスをやっているときのブン太は凄くかっこいいから、もちろん頑張って欲しいことは山々だけど。
電話でも、メールでもよかった。毎日部活で疲れるからそんな気力はないのだと前向きに考えるけれど
同じ学校にいて少しでも会えないことがこんなに寂しいと思ったのは初めてだよ
あれ、最近喋ったのはいつだっけ
それは仕方のないことだから、と開き直って携帯を開いて待機画面を確認してからベッドに倒れこむ。
そりゃあたしだって安心できるものがほしいよ
あたしだって不安にくらいなるんだから
作りかけたメールを読み直して、それを送りはせずに携帯を閉じた。
(寝よ)
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06/09/28〜08/09/24
二代目拍手@です。丸二年もこれだったのか!